
Rebekka Guðleifsdóttir (Rebekka Gudleifsdottir)
アイスランドのフォトグラファー。
初期に投稿されている写真は家族や自分自身のポートレートが中心だったりするのだが、それが段々アート化していく。
Rebekka Guðleifsdóttir はプロの写真家らしいのだけど、ドローイングもかなりの腕で、元々はそちらをやっていた人が、途中でペンをカメラに持ち替えたのではないだろうか。
肉体に対する興味がかなり強い人だろうということが、そのドローイング、撮影されたセルフポートレートから感じられる。
自分のサイトで公開している作品では、被写体が他者よりも自分自身を撮影したものの方が多いというところなんかはちょっと面白い。
手軽な Flicker などで自分自身のポートレートを際限なくアップしている人はかなりいるのだけど、プロのフォトグラファが公開しているオフィシャルのサイトで、他者を撮影したポートレートより、セルフポートレートを多く公開している方はそんなに多くはないだろう。
Rebekka Guðleifsdóttir は、撮影したセルフポートレートの中で、肉体を披露し、物語の一場面を演じ、自分自身とのキスをデジタル処理で作り出したりしている。
肉体・自己・ナルシズム、そして多分肉体的な老いということもテーマに含め自分自身を撮り続けているのだろうか。
Rebekka Guðleifsdóttir で検索すると、「
ドイツ語版Flickrの制限にユーザーが猛反発」 という記事が出てきた。
ドイツ国内の法的制限からドイツのユーザーが Flickr を利用する上で写真共有に制限を課せられたことに対し反発をしているといった記事で、それに関連した問題として Flickr が謝罪したふたつの事件にも触れられている。
まず1つ目が、Flickr にアップされている Rebekka Guðleifsdóttir の写真を外部の企業が Rebekka Guðleifsdóttir の許可なく販売したことで問題になり、それが元で騒ぎが広がった (日本風に言えば 「炎上」、「祭」 になっていたっていた)。ここで Flickr 側が Rebekka Guðleifsdóttir の撮影した写真を利用者が投稿したコメントもろとも削除するという検閲 (この件に関し、記事では検閲という言葉は使われていない) ともとられかねない対応をしたことで更に問題が大きくなってしまい、Flickr 側が誤った対応だったと謝罪をしたという出来事があったらしい。
ユーザーのコメントの中には、著作権を侵害した企業のオーナーの個人情報を晒したものや、報復方法の提案まであったってのを読むと、「炎上」 や 「祭」 って現象は、何も日本に限ったことではなくコミュニティが大きくなればどこでても起こりうることなんだってことがよく分かる。
画像はFlickrに直接リンクを張って欲しいとのことだったので、ボクが画像をアップしているPicasaからFlickrのページへとリンク先を変更した。画像が欲しいという方は各自で何とかしてください。(10.03,08)
Rebekka Guðleifsdóttir Rebekka Guðleifsdóttir Flickr: _rebekka's Photostream livedoor ニュース - [CNET Japan] ドイツ語版Flickrの制限にユーザーが猛反発書いていたらグダグダした長いものになったので、切り離して下にもって来た。
Flickr 側が対応を誤り謝罪をした例としてもう1つ、Violet Blue という利用者のことが取り上げられている。
「性的作品を手掛けている作家のViolet Blue氏が投稿した写真に対する制限に関するものだ。Butterfield氏はこの件についても謝罪し、Flickrは制限の大半を解除した。」
以前、日本人の Flickr 利用者のフォーラムか何かに迷い込んだ時に、そこで作品の性的表現をめぐってFlickr 側と対立している利用者のことが話題になっているのをチラッと読んだ覚えがあったのでその人だろうと思い、検索して現れた violet blue の Flicker と関連サイトを見てみたのだけど、どうもボクが以前そこで見た人は別人だったみたいだ。
記事には続けて
「インターネットは、文化や習慣が全く異なる大変多くの人々を結び付けている。そのため、意見の表明や写真や映像の公開に関する適切かつ法的な制限の設定 はインターネット上の共通の課題だ。「われわれは、『Flickr』と『検閲』という2つの言葉が一緒くたに使われるケースが増えていることに不快感を募 らせている。なぜなら、われわれが目指している方向性とあまりにかけ離れているからだ」とFlickrのPowazek Champ氏は語る。」
とあり、Flickr 側が 「検閲」 という言葉に神経を尖らせていることが分かる。
表現の自由、権利、芸術、性、猥褻、暴力、責任、規制、著作権、検閲といった言葉が踊る議論は面倒なのでなるべく近づきたくはないのだけど、向こうからこちらへやってくる可能性がないとも言えないブログを更新し続けているので、結局気にせざるを得ない。
面倒臭さい。
こういったことにもう1つ関連付けるなら、児童ポルノの問題も面倒だ。
去年の秋頃だったか、エルトン・ジョン (Elton John) がバルティック・センター現代美術館に貸与した写真の件で児童ポルノ禁止法違反の疑いが掛けられたということがあった。
少年のヌード写真でもあったのかと偏見に満ちた興味本意の目線でそのニュースを見てみると、ナン・ゴールディン (Nan Goldin) の撮影した少女のヌードが問題になっているという。
撮影された裸の少女が脚を開いて座っているのがどうも児童ポルノと解釈されたらしいのだが、その後、「猥褻には当たらない」との結論がでた。
この児童ポルノの問題については、今現在日本のネットの議論で最も取り上げられることの多い問題のひとつだろう。
マンガやアニメ、そしてゲームの表現に大きく係わってくる問題だろうし、ボクのこのブログにもこの問題に抵触する可能性があるかもしれない作品をポストしたりしているので、面倒だがその成り行きにも多少気にしなければならない。
抵触する可能性があるかもしれない作品とは、つまり、
Jan Saudek、
Daniel Lezama、
Andreas Hering、
Ingar Krauss、
Jake & Dinos Chapman、
Dino Valls、
Holly Lynton、
Yang Jing、
郭偉 (Guo Wei)、
Louis Treserras、
Richard Phillips、
Melissa Zexter、
Georganne Deen、
nakani、
Daniele Giunta、
Judy Fox、
Gloria Adams、
Tamás Nagy (Tamas Nagy)、
Elena Zolotnitsky、
Печников、
Evgeny Mokhorev (Евгений Мохорев)、
Kim Dingle、
Rene Lynch、
Alex Colville、
Gwen Johnといった作品などのこと。
古い順に、どうなんだ?といった作品を抜き出してみたのだけど、少女のヌードが駄目だってのならアーティストの作品を貼った第1回目のポスト
Jan Saudek からして既にアウト臭い。
もちろん、規制の対象はそういった作品のことを言っているのではないのかもしれないが、ポルノかどうか、猥褻かどうかなんて人によっても時代によって判断が大きく違ってくるものをどう規定しようというのだろう。
1999年9月、映画配給会社アップリンク社長の浅井隆が、アメリカへ持参したロバート・メイプルソープ (Robert Mapplethorpe) の写真集 『MAPPLETHORPE』 を持ち帰ったところ、成田空港の税関で 「わいせつ図画」 に当たると判断され、輸入禁制品該当通知を受けるという出来事があった。
この問題、とうに決着が付いているものと思っていたら、2008年 (つまり今年だ) 2月19日、ようやく、日本国内への持ち込みを禁じた税関の処分取り消しを命じる判決が出た。
このニュースを見たとき、まだ決着が付いてなかったのかと驚いたのだが、国が 「性器が露骨に写り込んだ写真がわいせつ図画に当たらないと判断されれば、わいせつ図画が氾濫することになり善良な性風俗が乱される。既に流通しているか 否かや芸術性はわいせつ性の判断とは無関係である」 などと訳の分からないことを主張していたことを知ってもっと驚いた。
こういったことを主張されるんじゃ堪ったものじゃない。
だから、児童ポルノの問題も気にせざるを得ない、ということになってくる。
ああ、面倒臭い。
上記の流れとは少しずれるのだが、1991年に発売された篠山紀信撮影の樋口可南子写真集 『ウォーターフルーツ』 にいわゆるヘアが写っていたにもかかわらず、警視庁からの摘発は行われなかった。
このことがなし崩し的にヘア解禁へと進んでゆく。
ヘア万歳、表現の自由万歳ってな感じだったのだけど、今現在、コンビニに置かれる週刊誌などは、猥褻な写真の掲載された雑誌は排除しま~すという流れから、ヘアヌードの掲載を自粛。
表現の自由より経済的なことが優先された訳だ。
表現の自由なんて所詮こんなものなのかもしれない。
確かに子供の手の届くところにヘアヌードがあるってのは問題なのかもしれないが、こういった大らかさが日本のいいところ、面白いところだと思うので、あんまりギチギチに締め付けないで頂きたい。
吉本隆明主義者でもなければ、大塚英志って大嫌いなんだけど、『だいたいで、いいじゃない。』 と思ってしまう。
ま、この言葉も寺山修司の評論集のタイトル 『書を捨てよ、町へ出よう』 と同じく取り扱い注意の言葉だと思うけど。
Judy Fox について書いたエントリが、どうやら 2ch にリンクされていたようだ。
法律相談@2ch掲示板の 「
児童ポルノ規制の法的妥当性」 というスレッド。
ある種の皮肉を込めてだろうが、「町中にあふれる児童ポルノ」 というコメントと共にリンクされていた。
理解はできるけど、
Judy Fox、激怒するだろうなぁ。
Lena Modigh のエントリで、Yahoo!八分になったという報告をしたが、現在も絶賛ハブられ中。この前Yahoo!八分についてちょっと調べてみたら、一度ハブられると数年はそのまんまでインデックスされないという情報を見つけた。ビバ、検閲。(10.03,08)