Monday, May 11, 2009

木村世忍 (Kimura Yoshinobu)




木村世忍 (Kimura Yoshinobu)
新潟県出身。12月19日生まれ。

デジタル合成されたジオラマの写真を撮影している。検索してみると、どうやらデジラマというのがその世界での呼び方のようだ。制作者は、デジラマ師とか、デジラマ・マスターみたいな言い方をされているのだろうか?

木村世忍の作品を始めて知ったのはそう昔のことではない。2年近く前のことだ。最初に見かけたのは、例のアレ。そう、『新横浜ありな in アキハバラ』をデジラマ化した、あの巨大少女モノだったのだけど、その頃はちょうど長期間ブログの更新をサボりだした時期で、某所に脈略もなく貼られたその画像を見た時は、うは、狂ってるwww、日本オワタ、と夜中一人ではしゃいでしまった。その時は画像だけ頂いて、情報なども調べずにいたのだけど、ブログの更新を再開してしばらくした頃に、その保存した画像のことを思い出した。手持ちの情報といえば、手元の画像のみ。そこで適当なキーワード検索で何度か検索し、なんとか制作者のサイトへと辿り着くことができた。

そこで初めて、あの作品がフィギュアと実景やミニチュアのセットなどを合成したジオラマ画像を製作している人の作品のひとつだということを知ったのである。で、本来なら、あの作品やそのシリーズといっていい巨大少女のデジラマ作品をポストするところで、実際そのつもりで作品の使用許可を求めるメールを出した。しかしその後、個々のエントリの流れでひとつのイメージの連鎖を作り上げていくやり方から、テーマ別のエントリで一気に羅列するという方向へとボクのポストの方法が変化してしまった。ということで、そういった作品はテーマ別のエントリで使わせて頂きたいので、今回はそれら以外の作品をポストしてみたい。みたいんだけど、何を基準に作品を選べばよいのかが全く見えてこない。ボク自身が写真を撮るとか、ジオラマを製作するとか、画像の加工職人であるとかでは全くないので、そういった方向から攻めるということができないんだな。ひとしきり悩んだ結果がこれである。以上、長い枕もやっと終了。

もうお気付きと思うが、選んだ作品に共通しているのは「鏡」である。作品では、フィギュアと背景を重ね合わせる時に鏡を利用することで、フィギュアをよりその背景に溶け込ませ、リアリティを担保する役割を果たさせている。
例えば1枚目にポストした作品は、銭湯が舞台として選ばれている。登場するのはにふたりの少女。風呂上りで、脱衣場で寛いでいるところなのだろう。ひとりは手前で胸を隠し笑っている少女で、その更に手前に写っている物体はおそらく体重計。だからこの場面は、体重を計った結果、思わず笑顔になったといったところなのではないだろうか。もうひとりは少し奥に立ち、どこかよそを見ている。その少女が立っているのは、浴室の出入り口で、そこにはちょうど大きな鏡があり、そこに腰近くまである長い髪と後姿が写っている。目立っているのはもちろん手前の少女だ。しかしここで重要なのは多分後ろの目立たない少女の方だろう。その髪の長い少女は片手を後ろに回し、その手の中には携帯だかカメラだかリモコンだかが握られていて、それが鏡に映っている。ここがポイントなのだと思う。この作品でのリアリティを支える担保がそこにあるのだ。

TAMAKI’s Little Treasure

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