Holly Andres - Sparrow Lane -
Holly Andres (ホリー・アンドレス)
1977年モンタナ州 (Montana) 中部のミズーラ (Missoula) 生まれで、現在はオレゴン州 (Oregon) ポートランド (Portland) 在住の写真家、ビデオアーティスト。
あるインタビュのなかで、歴史を再考し、再構成し、保管したいと思っています。現実とフィクションをミックスするのが好きで、自叙伝と創作された物語が交差する場所を探しているのです、と答えている。
これは別のシリーズについてのインタビュ中に語ったものではあるのだけど、ポストしたシリーズにも当て嵌まっていることなのではないかと思う。
ポストしたシリーズのタイトルは"Sparrow Lane"。
写真の中に色がふんだんに取り入れられていても下品にならずにまとめられているし、登場する女の子たちはかわいいしで、文句なく素晴らしいね、このシリーズは。
Robert Mann Galleryにまとめてあるこのシリーズを取り上げたプレスのレビーを見ると、アルフレッド・ヒッチコック(Alfred Hitchcock)のサスペンス・スリラーやジュヴナイル・ミステリの『ナンシー・ドリュー "Nancy Drew"』シリーズを引き合いに出して語っている場合が多い。
『ナンシー・ドリュー』に関して、ボクは何の知識も持ち合わせていなかったので調べてみると、1930年に複数の作者によって想像され、キャロリン・キーン(Carolyn Keene)という匿名の作者名義で発表された作品だそうで、このシリーズはアメリカの風俗の変化に合わせる様に内容を変化させ、現在まで延々と書き継がれているのだそうだ。映像化もこれまでに何度かされているらしく、最近ではジュリア・ロバーツ(Julia Roberts)の姪にあたるエマ・ロバーツ(Emma Roberts)が主演を務めた『美少女探偵ナンシー・ドリュー』が映画として製作されている。金田一少年の事件簿』とか『名探偵コナン』がひたすら続いているような感じなんだろうか。
そんな事実を踏まえると、レビューにある、"The Case of the Spilled Milk"という存在しないナンシー・ドリュー・シリーズのブックカバーの様であるとか、ソフィア・コッポラ(Sofia Coppola)とグレゴリー・クルードソン(Gregory Crewdson)とナンシー・ドリュー(Nancy Drew)の普通はありえない組み合わせで作られたイメージというものと書かれている部分の意味が少し分かるようになった。
ヒッチコックやナンシー・ドリュー以外に引き合いに出されているのは、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』、シンディ・シャーマン(Cindy Sherman)、イアン・マキューアン(Ian McEwan)の小説『贖罪 "Atonement"』(長いこと積んでるなあ、オレ。読まないとね)、アンジェラ・グロスマン(Angela Grossman)といった作品やアーティストなど様々。
レビューには、ホリー・アンドレスが作品の中に散りばめた隠喩や寓意、女性の記憶、郊外などといったことについても書かれていたりするのだけど、疲れたの重要そうな部分には触れずに終わることにしよう。
Education:
2004, M.F.A. Portland State University, Oregon
2002, B.F.A. The University of Montana, Missoula
1998, The Art Institute of Seattle, Washington
Holly Andres
Robert Mann Gallery - Holly Andres
Robert Mann Gallery - Holly Andres
DNJ Gallery: Artist: Holly Andres
Holly Andres on artnet
ALEX VACCANI: Holly Andres - Interview (イタリア語)
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