Sunday, December 20, 2009

Chris Nicholls × Rachel Alexander






Chris Nicholls (クリス・ニコルス)
イングランド出身で、カナダで育った。
現在はニューヨークとトロントを行き来している。
ファッションフォトグラファ。

Rachel Alexander (レイチェル・アレクサンダー)
1987年9月17日生まれ。
ロサンゼルス出身で、現在はニューヨーク在住。


僕がメーテル帽を被った女性たちのイメージを集めると面白いかなと思った最初が、このエディトリアルを見たときのことで、もう4年も前になる。まだブログを始める前のことだ。だからブログにポストするなんてことはまったく考えていなかった。

ブログを始めた頃にメーテル帽フォルダってのを作った。だけど、最初フォルダ内にはこのエディトリアルと、Fred Kyrel 02とEugeny(Ef)Kozhevnikov 02でポストした画像、そしてコレット・ペクノヴァ(Colette Pechekhonova)の画像しかない状態。以後、ほとんど収穫はなかった。
収穫がないからといって、自分からそういったイメージを進んで探したことはない。探して見つかるものでもないからだ。ウェブをふらついていたら出合うだろと思っていた。だけど、なかなか見かけないものなんですよ、これが。


ちなみに、Wikipediaによると、我々が「メーテル帽」と呼んでいるロシアの帽子は、日本では一般的にロシア帽と呼ばれている帽子で、ロシア語では、"Ушанка (ウシャーンカ、Ushanka)"、あるいは"Шапка-ушанка (シャープカ=ウシャーンカ)"と言うのだそうだ。
ただ、メーテールの被っている帽子の形状は、コーカサス地方の伝統的な帽子"Папаха (パパーハ、Papakhi)"に近いらしい。
要するにアレは松本零士がロシアの帽子からインスパイアされて生み出した「メーテル帽」なのである。


んで、『DARKER THAN BLACK』の二期が始まり、ターニャ・アクロウという女の子が登場。
このターニャが特殊能力に目覚めてロシアの治安機関に所属。そこからロシア帽を被るようになる。金髪のロングヘアにロシア帽。どうしたってそのイメージの後にメーテルがちらつく。当然デザインした側も意識しているだろう。

特殊能力に目覚めたターニャは、それまでのはにかみ屋だった性格が一転。
虫を操る能力でゴキブリを使って付き合って間もない男の子を一度目は暴力的に倒し、その後、遂に殺害してしまう。冷酷で残酷なターニャ。実に素晴らしいキャラクターである。

で、DTBを見ながら、ちょうどいい、この機会にメーテル帽のエントリをまとめてみようかなんてことを悠長に考えていた。そんな矢先に、わき腹をザックリ抉られ、ターニャ退場。
キャラクター殺すのはいいし、残酷描写もいい。いいんだけど、単に身体を抉るんじゃなく、見ている側の心を抉る流れは作れなかったものなのだろう?と思わなくもない。キャラクターに厚みを付けないから、いくらグロくても、ショッキングでも、ただそれだけで終わってしまう。

「青春の幻影」なんて言われながらもしつこく生き続けるメーテルのイメージとは対照的に、ターニャはすぐに消費されてしまうだろう。そういった時代でも、そういった作品でも、そういったキャラクターでもないのかもしれないが、なんかもったいない。
まあ、二期自体がもったいないことになってしまったので、しょうがないといえばしょうがないのかな。
おおっと、二期にケチを付け始めたら止まんないので、とりあえずこの辺りで。


Magazine: Flare (CA)
Issue: October 2005
title: Cold Front
Photographer: Chris Nicholls
Model: Rachel Alexander
Hair and makeup: Tony Masciangelo


Chris Nicholls
Flare.com : Cold Front: Russian looks - photo gallery
Flare (CA) October 2005

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