Tim Lee (Timothy Lee、Lee Hon Hung)
Tim Lee (Timothy Lee、Lee Hon Hung、ティム・リー、ティモシー・リー、リー・ホン・ハン)
1983年に生まれ、イギリスで育つ。今はロンドンを拠点に活動している artist / illustrator。
両親は香港の出身ということもあり、毎年香港を訪れているとのこと。
ということで、Tim Lee ご本人からメールを頂き、調べてみるとかなり好みの作風だったので、その情報と印象についてまとめておきたい。
Tim Lee (Timothy Lee、Lee Hon Hung) の描く作品が、中国の絵巻、そして浮世絵に着物といった東洋の芸術と文化に大きく影響を受けていることは、その作品をご覧になればお分かりになるだろう。
自分の作品のテーマについては、
If there were a theme that runs through my work it would be beauty and violence or beautiful violence?
と語っている。
ボクが作品を見てまず思ったのは、先月丸々中国特集をしたというのに、中国のアーティストはまったく思い浮かぶことはなく、Vania Zouravliov (バーニャ・ズーラヴィロフ) っぽいかなというものだった。ということは、丸尾末広 (Maruo Suehiro) や山本タカト (Takato Yamamoto) といった人たちのことも思い浮かんだし、それに加え、佐伯俊男 (Toshio Saeki) や石井隆 (Takashi Ishii) といった人の作品も頭に浮かんだ。
もっといえば、Aubrey Beardsley (オーブリー・ビアズリー) や Franz von Bayros (フランツ・フォン・バイロス)、Harry Clarke (ハリー・クラーク) といったアーティストの系譜に連なるのではないだろうか。
しかし、煽動的なエロティシズムとアングラ臭のするその作風とは裏腹に、Tim Lee の好きな作家は村上春樹 (Haruki Murakami) だという。この捩れはどこから来ているのだろう、と疑問に感じたが、これはこういった作品を描くのが日本人だった場合、好きそうな作家として思い浮かぶのは、江戸川乱歩、稲垣足穂、谷崎潤一郎、夢野久作、沼正三、泉鏡花、森茉莉、三島由紀夫、澁澤龍彦、日影丈吉、山口椿、赤江瀑、野阿梓などといった人たちなんじゃないかという偏見、思い込みがあるからで、同じ村上なら、村上龍の方が好きだと言われた方が断然しっくりくるのだけど、好きなのは村上春樹なのである。
作品が東洋的ではあるのだが、サド、マゾッホ、ジュネ、コクトー、バタイユ、ワイルド、ウルフ、マンディアルグ、ユイスマンス、クロソウスキーが好きだと言い張ってくれた方が、パブリックイメージとして安心して作品を鑑賞できる気がするので、嘘でもいいからそうして欲しい。なんかそんな感じだ。
the love and the firefly
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