Boris Zaborov

Boris Zaborov (ボリス・ザボロフ)
1935年ベラルーシ (Belarus) のミンスク (Minsk) 生まれで、現在はパリ在住。
Boris Zaborovの記憶の彼方にある朧げなイメージを何とかして固定したイメージとして定着させようとするかの様に描かれた作品は、ノスタルジアを刺戟する。

第二次世界大戦中は、ドイツの侵略と占領の恐怖を味わい、母方の親族が強制収容所に姿を消してしまったことなどで、無数の困難を経験したという。
1950年にミンスク美術学校へと入学。1953年に芸術大学の入学試験を受けるためにレニングラードへ出発。その年の受験には失敗したが、翌年、1年生として入学を認められる。
大学生活の2年目の終わりに、クリミア半島で行われたほとんど時間の無駄ともいえる義務的な絵画レッスンに参加したが、そのことはBoris Zaborovの私生活のある転機となった。モスクワから来たひとりの少女と出会い、その秋にはスリコフ・アート・インスティチュートへ入学することができたからである(この少女との出会いがどう私生活を変化させたのかが書かれていない。恋人になったのか、後に結婚したのか、作品のモチーフになったのかがさっぱり分からない)。1961年に同校を卒業。

ミンスクに戻ったボリス・ザボロフは、お金を稼ぐために本に絵を描くことを始める。
ザボロフは画家ではあったのだが、自分の求めるビジョンが、その時代のソビエトの認められたスタイルから零れ落ちてしまうものであることが分かり、作品の制作に困難を感じていた。

1981年5月、ザボロフはパリへ移住することで、ようやくそのジレンマから抜け出せたのである。
初の個展はパリで開かれ、その後は世界各地でも開催されるまでになったとのこと。


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